職場のモヤモヤが減っていく?「心理的安全性のつくりかた」を実践する(リーダー編)

2023年7月19日

サラリーマンも、少しだけベテランになってくると、今までの職場が、なんとなく居心地が悪なったり、なんだか空気をおもくかんじて、モヤモヤする時がありませんか?

そんな時に、「心理的安全性」について学び、実践していけば、そのモヤモヤが解消されるかも知れません。石井遼介さんの著書、「心理的安全性のつくりかた」に、心理的安全性についての詳細と、それを導入する為に必要なことが詰め込んであります。ここでは、そのエッセンスと私が感じたことを書いていきますので、書籍とこのブログを読めば、少しはモヤモヤも晴れるかも知れません!?

まずは、ミドフォー世代の、職場のリーダーやそれに近い存在に向けて、「リーダー編」を書いていきます!よろしくおねがいします。

■この記事の構成

  1. まずは、「心理的安全性」の必要性を知る
  2. 導入する為にリーダーシップを発揮する
  3. 言葉によって、実際に行動してもらう

まずは、「心理的安全性」の必要性を知る

今の世の中はVUCA(ブーカ)の時代と言われています(※VUCAは「Volatility(ボラティリティ:変動性)」「Uncertainty(アンサートゥンティ:不確実性)」「Complexity(コムプレクシティ:複雑性)」「Ambiguity(アムビギュイティ:曖昧性)」の頭文字を並べたもの)。要は、「これをやっておけば大丈夫!」というのが無くなり、「何をやっても不安」になり、何か行動を起こした後も「これでよかったのか?」と不安になり、いつまでもモヤモヤしてしまいます。

この様な状況では、場面場面に応じて、自分たちなりの、正解らしきものを作り出すしかなく、臨機応変な活動が必要になります。そのため、1人で考えるのではなく、職場のチームでの活動が効果的であることが必要ですが、Googleの調査によると、誰がチームメンバーであるか?よりもそのメンバーが協力しあっているか?が成果には影響があるとのことです。それを支えるのが、「心理的安全性」になります。

確かに、プロスポーツでもありますが、スター選手集めるより、この力は弱くてもそれぞれの役割を全うしている集団の方が成績がいいとか(本当の一流の選手は、自身の実力だけではなく、他を生かすこともできてますが…)

で「心理的安全性」とは?となりますが、それは、4つの要素でできてます。「心理的安全性がある」という環境は、

①なんでも言える

②助け合える

③他を受け入れる

④挑戦できる

ができていることをいいます。確かに、良さそうな職場ですね。ただ、それが簡単にできれば苦労は無くて、自分の周りの人を頭に浮かべると、「なんでも言ってしまって、今更関係を崩すの怖いなぁ」「あの人とはあんまり関わりたく無いし、助けられたくも、助けたくも無いなぁ」とかという感情が生まれてくるのでは無いでしょうか?

ここでは、「リーダー」側の視点で、書いていきます。

必要なのは、まずは変えたく無いと思うマインドを変えること、次に言葉で行動を促すことになります。

導入する為にリーダーシップを発揮する

もともと「心理的安全性の無い」職場では、あまりよく無いカルチャーがあります。

組織・チームは「歴史」を背負っています。歴史とは、一人一人の行動や結果と、組織や周囲の対応の積み重ねです。

「心理的安全性のつくりかた」P.72

この歴史からくる、カルチャーを変えるためには、「リーダーシップ」が必要です。変えるというのは、人によっては、特に新しく入った人や、外から見ているひとから見ると、簡単そうに見えますが、個人でも組織でも、今やっていることをそのままにしておきたいという慣性が働いていることがしばしば見受けられます。私たち世代も、あまり人のアドバイスを真に受けずに、それまでのやり方をそのままやる人は本当に多いです。頑固になっていくというのは、慣性が効きすぎていることなのかも知れません。

ここでまた一つのキーワードがでてきますが、「心理的柔軟なリーダーシップ」になります。

うまく「チームの状況に合わせて使い分ける」ことを重視します。個々のチーム、個々のメンバーに合わせて、しなやかにチームを変えていくことのできる「心理的柔軟なリーダーシップが」本書の提案です。

「心理的安全性のつくりかた」P.78〜79

やるべきことは、組織の役に立つことで、それは、その都度正解が変わるものです。なので、正論にとらわれ過ぎ無いことが重要になります。ベテランになると、どうしても、若い人が自分の都合で話していると感じてしまい、ド正論を言って、相手を黙らせて気持ち良くなってしまいがちです。正論は、反論もできないので、その場は収まるし、言った人に正義があるのですが、その場は良くても、結局何も解決しないものですね。なので、状況や立場に応じて、振る舞いを変えることが柔軟であると言えます。

・心理的柔軟にする為に必要な3つ のうちのひとつ

自分が思っていることは、現実/事実とは限らない。なので、自分が思ったことで、相手がそういう人間だと決めつけてしまうと、自分と違う考えの人と思って、受け入れることができなくなる。自分の考えが違うときにも、「今はそうだけど、違うときは意見がある」と考えて、相手のことを受けいることで、関係がうまくいく場合があります。これで、「話かけられたけど、嫌な顔をして、それ以来話しかけられなくなる」を防ぐことができます。

嫌なことを忘れようとせずに受け入れることも必要です。近い人だと、相手に変わって欲しいと思ってしまいます。しかし、例えば好きなアイドルが結婚したとして、それを忘れことや避難することが、自分の人生のプラスにならないのと同じです。それより、その苦難と感じる事実を受け入れ、自虐的にして受けたりする方が、結果は変わってくるのです。

作者は、困難があったときに、それはちょーどよかった と唱えるそうです。私たちも自分なりのそれはちょーどよかったを見つけるのがいいのかも知れません。自分は、「面白くなってきました」かな。

大切なものに少しでも近づく

マインドフルに見分ける。何かを判断する時に、将来を見据えると とか、過去の経緯から、と考えがちですが、現在に目を向けることを意味します。また、その時は、判断することで、今まで自分のキャラクターが崩れることや、すこし下に見られるかもということを横に置いて、遠くから自分も含めた世界を観察している人として、判断することで、より分別のついた判断ができることになります。

言葉によって、実際に行動してもらう

「意見をなんでも言ってください」とメンバーに水を向けても、特に発言が無かったり、当てても当たり障りの無い発言しか出ないことってよくありますよね。これは、本当にそういう状況では無く、心理的安全性が不足している為に生じていることの方が多いと思われます。

ここでは、心理的安全性の4つの要素に関わる行動を増やしていく為に、どう言語を使っていくかを紹介していきます。まずは、一口に行動と言っても3種類あります。

  1. 言われた通り行動→言われた通り、ルール通りに行動する
  2. 確かにそうやな行動→ルールに従って得られる「みかえり」によって行動する
  3. そんな気してきた行動→「みかえり」の強さが変わる

「心理的安全性のつくりかた」P.238

 

ルール通りの行動の問題点:行動そのものよりも、そのルールを指示した人からの評価が気になってしまう為、褒められるや評価されるみかえりは気まぐれなものとなってしまい、思った通りにならない場合がでてくる。また、行動自体で本来得られるみかえり得られていない状態となっているのです。これって、親や世間を考えて、いい大学に入ったのに勉強しないのとちょっと似てますね。本当は勉強から得られるものがあるはずなのに、それ自体は無視してしまうみたいな。これも今に集中していると言えない生き方なのかも知れません

次に、ルールの中の行動の中で見返りを得るパターンで、ナビや地図を見ながら歩いていくのと同じだそうです。歩きながら、風景が変わることで、目標に近づいている実感を得て、すこし目標とズレていそうなら、自ら修正していく様な行動です。この行動を増やすことこそが、「心理的安全性」をつくる目的になります。

最後に、そのみかえりを強化された行動です。行動の結果自体をみかえりと感じた人に、その行動の結果の意義や貢献を伝えることで、その行動が強化されます。

リーダーは、それを作る為のマネジメントが必要です。この為にも、リーダーは説明をサボってはいけなくて、行動をしたことで得られるみかえりを伝えなくてはいけないのです。さらに、行動した後に、褒めることが必要になります。

まとめ

職場をよくする為に、みなさまもリーダーの様に振る舞うとしたら、

心理的安全性に必要要素を理解し、それを職場に根付かせる為に、できること、できないことを見極めて、できるところに対して、言葉を使って心理的行動を促し、強化していくことを日々おこなっていけば、協力しやすい職場が出来上がることになるでしょう。

今回、「心理的安全性のつくり方」を読んで感じたことを記載しました。

次は、「メンバー編」について記載したいと思います。

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ありがとうございました。

読書

Posted by norimopu